日本の現状としては救急隊の到着までの時間が平均6分ということで、その間の処置が命を救うだけでなく、脳障害が残るかどうかについて重大な関わりがあることが説明されました。これは広く全ての方に知っていただくことが重要ということです。
内容 心肺蘇生法及びAED取り扱い方法

人が倒れているのを発見したときの対応
①まわりの安全確認…倒れている人のまわりに交通の危険、障害物がないか等の確認をして安全を確認する。危険がある場合は安全なところに移動する。
②意識確認…倒れている人(以後、患者と表現する)の肩などをたたきながら声をかけ、意識があるかないかを確認する。声のかけ方は最初小さな声からだんだんと大きく、3回ほど試みる。
③救急への通報…患者の意識がないことを確認した場合は、まず119番へ通報する。周りに人がいた場合は、目を合わせて指示する。
④AEDの確保…周りにいる人に目を合わせて指示し、AEDを持ってきてもらう。
⑤呼吸確認…患者のおでこに手をあて、耳を口に近づけ息をしているか確認、ほほで息を感じるか確認、目で胸が息で膨らむかの3つの方法で確認する。(おでこに手を当てるのは急に意識を回復し、起き上がる場合があるため。)
⑥気道確保…患者の呼吸が確認できないときは、おでこに手を当て、反対の手であごに二本の指をかけて上げ、気道をまっすぐにして確保する。
⑦人口呼吸…患者の気道を確保してから、鼻をつまんで口から肺に2回息を吹き込む。
⑧胸骨圧迫…患者の胸の間を指で確認してその真ん中に両手を胸に当て、指の間に反対の手の指が入るように重ねて、その腕の肘を伸ばした状態を作り、肩から力を加えてしっかりと圧迫する。その際、腕の間が三角になるようにすると力が加えやすい。圧迫の間隔は1分に100回くらいの速度で、圧迫は連続して30回行う。
⑨AEDの使用…この救急対応の途中でAEDが到着したところで、この作業を行う。まず、AEDを患者の頭の近くに置き、ふたを開ける。スイッチが必要なときはスイッチを入れる。自動的に音声で指示があるので、その指示に従い、心臓をはさむように、右肩と左胸下にマットを装着する。(注意:マットの装着は隙間のないようにピッタリと密着させる。)音声で解析中となったときは救急対応を中止し患者から離れる。そして、音声で電気ショックの指示が出たら、再び周りの人に声をかけて全員を患者から離れていることを充分確認してから、電気ショックのスイッチを押す。(注意:ネックレス、ピップエレキバンなどの電気を通すものは必ず身体から取り外す。心臓ペースメーカーからは必ず2cm以上間を空ける。)
⑩救急隊が到着するまで、⑧と⑦を繰り返す。
以上のような内容でした。私は長年公務員として保育士として勤務していましたが、この心肺蘇生法は、その当時役所の研修で受けたものとほぼ同じでした。しかし、胸骨圧迫に関しては、回数が増えて、今は30回が一つの区切りになっていました。その効果が大きいことが分かったとのことでした。今回はなんといっても、最近設置数が増えているAEDの使い方が知りたいと思って参加しましたので、そこに注目していました。今までは、病院に行かなければ受けられなかった心臓への電気ショックが誰でもできるように作られたのがAEDです。事故が起きないためにも、その使い方はやはり知っておくことが大切だと思います。私は、商店街協同組合の理事として、地域の皆様に広くこれを知っていただくための活動を担当しています。今回は商店街の中にAEDを設置することが決まったので、この研修を行いましたが、これからも回数を増やしてできるだけ多くの方に参加していただきたいと思っています。
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